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冬の猫の寒さ対策。室温の目安と暖房器具まわりの注意

季節 / 2026.10.22 / ペット大百科 編集部

冬になると、猫がベッドの中やソファの隅で丸くなったまま、なかなか動かなくなります。あの姿勢には理由があります。脇の下や首、腿の付け根といった大きな血管のある場所を隠し、冷たい空気に触れる面積を減らして、体の熱を逃がさないようにしているのです。

では、暖房を強くすればそれで解決かというと、そうとは限りません。暖房器具そのものが、やけどや感電、火災のきっかけになることがあるからです。暖かさと安全は、分けて考えておきたいところです。

室温と湿度は、どのくらいを目安にする?

目安の数字は、資料によって幅があります。ある資料によると、一般的に猫は20℃を下回ると寒いと感じることが多いそうです。同じ資料は、健康な成猫が過ごしやすい目安を室温20〜25℃くらい、湿度40〜60%くらいとしています。一方、別の資料が室内飼いの猫に推奨される環境として挙げているのは、室温18〜23℃くらい、湿度30〜70%くらいです。

どちらも「くらい」と幅を持たせた目安です。範囲のなかで、猫の様子を見ながら調整していきましょう。シニア猫や体調のすぐれない猫は元気な成猫より寒さを感じやすいため、もう少し高めを目安にするとよいとされています。ずっと毛布やベッドに潜り込んでいるなら室温が低すぎ、ベッドに入らず涼しい場所ばかり探しているなら高すぎる可能性があります。

部屋を暖めても細かな震えが続くときは、寒さのせいと決めつけず、かかりつけの動物病院に相談してください。

寝床とトイレは、どこに置く?

同じ室温でも、置き場所で冷え方は変わります。窓際や壁際は外の冷気で温度が下がりやすいので、ケージやベッドは窓や壁から少し離して置きましょう。床に直接置くより、少し高いところに置いたほうが冷えを防げる場合もあります。エアコンや暖房の風が直接当たる場所、ドアの開け閉めで温度が大きく変わる場所も避けておくと安心です。ベッドの下に段ボールやマットを敷き、やわらかい毛布を入れておけば、猫が自分で潜り込める場所になります。

水飲み場とトイレも、寒い場所に置いたままにしないでください。寒いと、水を飲むのを控えたり、トイレを我慢したりすることがあるからです。ただ、場所を急に変えると使わなくなる猫もいます。いまの場所を暖かくできないときに、別の暖かい場所へ置いてあげると無理がありません。部屋の何か所かに新鮮な水を用意しておくのも、ひとつの方法です。

エアコンは、どう使えば安心?

部屋全体を暖めるなら、まずはエアコンです。やけどなどの事故の危険が少なく、留守番中にも使いやすい暖房とされています。コツは、部屋を暖めすぎないこと。ペット用のヒーターや湯たんぽで暖かい場所をつくり、涼しい場所も残しておくと、猫が自分でちょうどよい温度を探して移動できます。部屋全体の温度は、猫が水を十分に飲み、トイレへ行くのを嫌がらない程度を目安にしてください。

留守中に、猫がリモコンでエアコンを切ったり、設定温度を変えたりすることもあります。リモコンは猫が触れない場所にしまっておきましょう。また、エアコンを使うと部屋は乾燥しがちです。加湿器を併用し、ときどき換気もしながら、湿度が下がりすぎていないかを見ておきます。

こたつやヒーターで気をつけることは?

人間用のこたつは、猫が好んで潜り込む場所の代表です。ただ、ヒーターでのやけどや、長い時間潜ったまま水を飲まずにいることなど、気をつけたい点がいくつもあります。電源コードをかじって感電する危険もあります。使うときは、次の点を確かめておきましょう。

  • 設定温度を弱にする
  • こたつ布団の一部をめくるか、四隅の一つをテーブルの上にかけて、猫の出入り口をつくる
  • ときどき布団を上げて、中の空気を入れ替える
  • 猫が長い時間入ったままになっていないか、こまめに見る
  • 電源コードはカバーで覆い、人がいないときはプラグを抜く

猫が使うことを考えてつくられたペット用のこたつなら、より安心して使えます。

ペット用のヒーターやホットカーペット、湯たんぽは、ケージやベッドの下に敷いて使えます。ただし、使い方によっては低温やけどにつながります。タオルや毛布でくるんで体に直接触れないようにし、同じ場所に長く触れたままにならないよう気をつけてください。熱いと感じたときに猫が逃げられる場所も、近くに用意しておきます。

ストーブは、やけどにつながりやすい器具です。猫が物理的に近づけないよう工夫しておくと安心でしょう。まわりには、燃えやすいものや猫の興味を引くものを置かないでください。

電源コードは、どう守る?

暖房器具が増える冬は、床を這う電源コードも増える季節です。猫がコードをかじると、断線からショートして発火するおそれがあります。電気製品の上に乗っておしっこをし、それが製品の中に入って発煙・発火するおそれも指摘されています。製品の事故情報を集めている公的機関には、2013年度から2022年度までの10年間にペットによる事故が61件通知され、そのうち54件が火災に至りました。

コードのまわりは、次のように整えておきます。

  • 使っていない電気製品は、プラグを抜いて猫の行動範囲の外にしまう
  • 猫がよくおしっこをする場所の近くに、電気製品を置かない
  • かじる癖が心配なら、電源のいらない湯たんぽに切り替える

コードがどこを通っているかは、猫の目の高さまでかがんで床を見回すと気づきやすくなります。

出かけるとき、暖房はどうする?

人の目がない時間は、使う器具を選び直します。ストーブやヒーター、電気こたつ、ホットカーペットなど、人間用の暖房器具の多くはやけどの危険が高いため、留守中には使わないようにしましょう。出かける前に部屋を暖めておき、出るときにスイッチを切って、電源コードも抜いておきます。

留守中に使いやすいのは、温度を設定したエアコンです。ペット用のヒーターや湯たんぽも比較的使いやすい部類に入りますが、シニア猫や持病のある猫など、あまり動きたがらない猫の場合は、低温やけどに十分注意して置いてください。電気を使わない方法もあります。横にした段ボール箱や小さなテーブルの下に猫用のベッドや毛布を入れ、上からブランケットを掛けると、猫が自分の体温で暖まれる手作りのこたつになります。

今夜は、猫がよく過ごす場所に温度計と湿度計を置いて、いまの数字を一度見てみてください。ついでに、使っていない暖房器具のプラグを抜き、リモコンを引き出しにしまっておけば、明日の留守番の前にできる準備は済んでいます。

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